スポーツ教室経営サポーター
泉山 将馬
「できるだけ安くしないと来てもらえない気がして…」
「他の教室より高くすると、誰も来なくなりそう…」
そんなふうに思って、会費を安く設定していませんか?
その気持ち、すごくわかります。
特にスタートしたばかりのときは「とにかく来てもらうこと」が第一ですから、価格で勝負したくなりますよね。
でも…
“安い”が理由で選ばれる教室に未来はあるでしょうか?
「安さ」は最大の武器…ではない!
価格を下げれば、確かに集まりやすくはなります。
でもそれは、あなたの教室が選ばれているわけではなく、“価格”が選ばれているだけなんです。
つまり、もっと安い教室が出てきたら…?
すぐにそっちへ流れていってしまう可能性が高い。
本当に目指したいのは、
「この教室に通いたい!」と思ってもらえる状態ですよね。
適正価格って、どうやって決めるの?
価格を決めるときに、よくあるのが“周りと合わせる”という考え方。
もちろん、地域相場を知るのは大切です。
でも本当に大事なのは、
✅ あなたの教室が提供する「価値」
✅ 来ている子どもたち・保護者の「目的」
✅ 教室を継続して運営できる「利益ライン」
この3つをちゃんと定めた金額設定にすることです。
もちろん、限度はあると思いますよ?笑
でも、「あそこが3,000円の教室だからウチは、2,500円の価格設定にしよう。」
そのような基準で設定することは避けて欲しいなと思います。
価格が安すぎると、実はこんなリスクも…
先ほどお伝えしたように、「なんとなく」で価格設定をしてしまうと、実はこんなリスクを抱えることになってしまいます。
- 毎回の運営が赤字 or ギリギリで続かない
- 指導の質を上げたくても予算がない
- 設備や備品、サポートにかける余裕がない
- 講師やコーチのモチベーションも下がる
- 「安いからとりあえず行かせてる」感が強まり、継続率が下がる
そう、会費が安すぎると、実は「お客さんの満足度」も下がるんです。
価格を上げても納得してもらうには?
「えっ、じゃあ値上げした方がいいってこと?」
と思ったかもしれませんね。
答えは、YES でもあり、NO でもあります。
値上げが目的ではなくて、
「この価格である理由」をちゃんと伝えられるかどうかが大事です。
例えば、
✅ 少人数で丁寧に見てもらえる
✅ 成長に合わせた個別の声かけがある
✅ コーチと保護者のコミュニケーションがしっかりしている
✅ イベントや交流の場がある
など、あなたの教室ならではの“価値”を明確にすることが、会費設定の第一歩です。
価値を、余すことなく伝えよう
スポーツ教室の月謝は、単なる“支払い”ではなく、
「未来への投資」として見られています。
だからこそ、会費に見合うだけの価値を、しっかり伝えることが大切です。
保護者が見ているのは、
「この教室で、どんな成長が得られるか?」
「どんな経験が、子どもにとって財産になるか?」という部分。
価格を安く見せようとするより、
✅ どんなサポートがあるのか
✅ どんな想いで運営しているのか
✅ 他では得られない経験とは何か
そうした要素を余すことなく可視化していくことが、信頼と納得につながります。
「高いか安いか」ではなく、
「それだけの価値がある」と思ってもらえるように、
あなたの教室の魅力をちゃんと発信していきましょう。
値決めは、経営そのもの
この言葉をご存知ですか?
「値決めは経営」
これは、京セラ創業者であり稲盛和夫氏の有名な言葉です。
そして、今、この考え方をスポーツビジネスの世界で強く伝えているのが、スポビジ大学の宮城哲郎さんです。
宮城さんも、「価格設定の甘さは事業の失敗につながる」と言っています。
つまり、「値決め=教室の未来を決める」と言っても過言ではないのです。
・安さで勝負して疲弊するか
・価値を伝えて、納得して選んでもらうか
どちらの教室を目指すかは、あなた次第です。
価格は単なる”数字”ではなく、あなたの教室の価値を表すものです。
だからこそ、安易に”安さ”で勝負しないでください。
あなたの教室にしか出せない価値を、しっかり伝えましょう!
それではまた、次回のブログでお会いしましょう!