売れる商品と売れない商品の違いとは?スクール経営の商品づくりで大切なこと

from 泉山将馬


「良いサービスをつくれば、きっと売れる。」

僕も、スクールを始めた頃はそんなふうに考えていました。

自分が好きなこと。

自分が得意なこと。

自分がやってみたいこと。

そこからスクールやイベントをつくる。

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

でも、実際にスクール経営を続けていると、

「良い商品」と「売れる商品」は、必ずしも同じではない。

ということに気づきました。

内容には自信があるのに人が集まらない。

逆に、それほど難しいことをしているわけではないのに、たくさんの人から選ばれる。

この違いはどこにあるのでしょうか。

僕自身、売れなかった商品もあれば、たくさんの方に選んでいただけるようになった商品もあります。

今回はその経験をもとに、スクール経営における「売れる商品」と「売れない商品」の違いについて考えてみたいと思います。

売れる商品は「自分がやりたいこと」だけでつくらない

商品をつくるとき、最初に何を考えるでしょうか。

「自分には何ができるだろう。」

「どんなスクールをやりたいだろう。」

僕も最初は、ここから考えていました。

自分が好きなもの。

自分が得意なもの。

自分が提供できるもの。

それを商品にしていました。

でも今は、考える順番が変わりました。

最初に考えるのは、

「お客さんは何を求めているんだろう?」

ということです。

すでにお客さんがいるのであれば、

普段どんなことに困っているのか。

どんな相談をされるのか。

次に何を求めているのか。

こうしたことを見ます。

既存のお客さんの声には、次の商品につながるヒントがたくさんあります。

逆に、まだお客さんが少ないのであれば、まずは「誰が、何に困っているのか」を徹底的に調べる。

つまり、

「自分がやりたいこと」から考えるのではなく、「お客さんが求めていること」から考える。

これだけでも、商品づくりは大きく変わります。

自分の好きなことや得意なことを捨てる必要はありません。

大切なのは、

自分の得意なことを、お客さんが求める形へ変換すること

だと思っています。


商品の中身が良くても、売れるとは限らない

僕自身、商品内容以外の部分で失敗した経験があります。

その一つが、幼児向けのスクールです。

僕自身は、

「この内容なら子どもたちにとって良いものになる。」

と思っていました。

でも、なかなか思うように人が集まりませんでした。

今振り返ると、商品内容だけが問題だったわけではありません。

曜日や時間帯が、ターゲットとなる家庭にとって通いやすい設定になっていなかった。

ここが大きかったと思っています。

どれだけ良い商品でも、

仕事があって送迎できない。

夕食の時間と重なる。

他の習い事と重なる。

そもそもその曜日には通えない。

そうなれば選んでもらえません。

これは当たり前の話に見えるかもしれません。

でも、自分が商品をつくっている側になると、意外と見えなくなります。

「もっと内容を良くしよう」

「もっと良い指導をしよう」

と、中身ばかり改善してしまう。

でも、お客さんからすると、

「良いかどうか」以前に「利用できるかどうか」

も重要なんです。

商品を考えるときは、中身だけではなく、

誰が利用するのか。

いつなら利用できるのか。

どこなら通えるのか。

そこまで含めて考える必要があります。


「何の商品なのか」が伝わらなければ選べない

僕は、イベントのネーミングで失敗したこともあります。

その名も、”〜ボールを使った〜動きづくり体験会!”

……

………………

………………………………

ちょっと、分かりづらいですよね?笑


自分たちとしては、

「面白そう」

「この名前いいじゃん」

と思っていても、お客さんには伝わらない。

これは商品づくりでよく起こることだと思います。

例えば、

「サッカースクール」

と言われれば、多くの人が何をする場所なのか想像できます。

でも、

「セパタクロースクール」

と言われたらどうでしょうか。

※セパタクローとは、一言で表すと、”足のバレーボール”です。


もちろん、セパタクロー自体が悪いわけではありません。

ただ、そもそも競技を知らない人も多い。

同じ球技でも、お客さんの頭の中にある前提知識がまったく違います。

その状態で、

「セパタクロースクールを始めました!」

と発信するだけでは、

「それって何?」

で終わってしまう可能性があります。

だから、認知されていない商品ほど、

お客さんが理解できる言葉へ変換する必要があります。

これはネーミングだけの話ではありません。

チラシも。

ホームページも。

Instagramも。

商品の説明も。

自分たちが使いたい言葉ではなく、

お客さんが見た瞬間に理解できる言葉になっているか。

ここまで考えることが大切です。


売れる商品は「買った後の未来」が見える

そして、僕が商品づくりで最も大切だと思っていることがあります。

それは、

「その商品を買った後の未来が見えるか」

ということです。

例えば、サッカースクールなら、

「毎週60分サッカーを教えます。」

だけでは、サービス内容を説明しているだけです。

お客さんが本当に知りたいのは、その先です。

このスクールに通ったら、

子どもはどうなるのか。

どんな成長が期待できるのか。

今抱えている悩みはどう変わるのか。

そこが見えるから、

「通わせてみたい」

と思ってもらえます。

つまり、お客さんは単純に「60分のサッカー指導」を買っているわけではありません。

その先にある、

「もっとサッカーを楽しめるようになる」

「自信を持ってプレーできるようになる」

「所属チームでも積極的にチャレンジできるようになる」

そんな未来に価値を感じて、お金を払っています。

僕は、

売れる商品とは、お客さんにとって未来が明確に見えるもの

だと考えています。

さらに言えば、

「この金額を払ったとしても、それ以上のものが返ってきそうだ」

と思えること。

価格以上の価値を感じてもらえたとき、商品は選ばれやすくなると思っています。


売れない原因は「商品」とは限らない

ここも、スクール経営をしていて大切だと感じていることです。

商品が売れないと、

「この商品はダメなのかな」

と思ってしまいます。

でも、本当にそうでしょうか。

例えば、

そもそも商品を知られていない。

商品の価値がうまく伝わっていない。

サービスに興味を持つ見込み客が集まっていない。

こうした可能性もあります。

どれだけ良い商品でも、誰にも知られていなければ売れません。

知ってもらっても、価値が伝わらなければ売れません。

価値が伝わる発信をしていても、そもそも見込み客がほとんどいなければ売れません。

だから僕は、

「売れない=商品が悪い」

とすぐには考えないようにしています。

商品そのものに問題があるのか。

伝え方に問題があるのか。

それとも集客に問題があるのか。

ここを分けて考えることが大切です。


以前の記事でもお伝えしましたが、Instagramを更新すること自体が集客ではありません。

商品づくりと集客は別々に見えて、実はつながっています。

良い商品をつくる。

その価値を伝える。

そして、その商品を必要としている人と出会う。

この流れがあって、初めて商品は売れていきます。


実際に「売れた商品」には理由があった

僕自身、これまでいろいろなスクールやイベントをつくってきました。

その中には、思うように人が集まらなかったものもあります。

一方で、屋内サッカースクールやマルチスポーツスクールのように、多くの方に選んでいただけるようになったものもあります。

昔は、

「なぜこっちは売れて、こっちは売れないんだろう?」

と感覚的に考えていました。

でも今は、少しずつ分解して考えられるようになりました。

ターゲットに合った曜日や時間なのか。

商品の名前だけで内容が伝わるのか。

そもそも、その商品に対する需要はあるのか。

お客さんが求めている未来を提供できているのか。

その価値を言葉で伝えられているのか。

こうして一つずつ見ていくと、

「売れた」「売れなかった」は、単なる運ではありません。

もちろん、タイミングなど自分ではコントロールできない要素もあります。

それでも、

売れた理由、売れなかった理由を考え続けることはできます。

そして、その積み重ねが次の商品づくりにつながっていくと思っています。


売れる商品は「お客さん」から考える

昔の僕は、

「自分は何ができるだろう。」

「自分は何をやりたいだろう。」

そこから商品を考えていました。

でも今は違います。

最初に、

「お客さんは何を求めているんだろう?」

と考えます。

そして、その求めているものに対して、

「自分の経験や強みをどう活かせるだろう」

と考える。

この順番です。

自分の好きなことを仕事にすることが悪いわけではありません。

むしろ、自分の経験や得意なことは大きな武器になります。

でも、

自分がやりたいものと、お客さんが欲しいものは同じとは限りません。

だからこそ、

自分の得意なことをそのまま商品にするのではなく、

お客さんが求めている未来につながる形へ変換する。

そして、

「この商品なら、自分が求めている未来に近づけそうだ」

「この金額以上の価値がありそうだ」

そう感じてもらえる商品をつくる。

僕は、それが「売れる商品」をつくるために大切な考え方だと思っています。


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この記事を書いた人

サッカー全国大会出場経験を持つ元アスリート。

総合型地域スポーツクラブ「インボルブ花巻」代表。

元団体職員から独立し、地方都市でゼロからスポーツクラブを立ち上げる。
子ども向けの運動教室やサッカースクールを中心に、地域に根ざしたスポーツ活動を展開。

最初の会員は2人からスタート。

試行錯誤を重ねながら教室を成長させ、現在では約100名以上が在籍し、年間延べ1,000人以上にスポーツの楽しさを届けている。

現場での経験をもとに、
「スポーツで食べていく仕組みづくり」をテーマに情報発信を行い、元アスリートのセカンドキャリアやスポーツ起業についてのサポートを行っている。