スクール経営における「見込客」とは?将来の会員を増やす集客の考え方

from 泉山将馬


最近、僕たちのスクールで面白いことが起きています。

以前開催した幼児向けイベントや親子イベント、小学生向けの1DAYイベントに参加してくれた子が、その後スクールの体験に来てくれるケースが増えています。

しかも、イベントの翌週や翌月とは限りません。

中には、

イベントに参加してから1年〜2年ほど経って、スクールの体験に来てくれたケースもあります。

イベントのときに登録してもらったLINEから、その後のスクール体験につながることもあります。

一方で、チラシを見て問い合わせをいただき、話を聞いてみると、

「実は以前、イベントに参加したことがあります。」

というケースもあります。

こうしたことが増えてきて、僕自身、集客に対する考え方が以前とは変わってきました。

昔の僕は、

「イベントに来てくれた人を、どうやって今すぐスクール体験につなげるか?」

を考えていました。

せっかくイベントに来てくれたんだから、なんとかスクールの体験につなげたい。

そして、できれば入会してほしい。

そんなことばかり考えていたと思います。

でも今は少し違います。

  • まず接点をつくる
  • クラブやスクールの名前を覚えてもらう
  • コーチの顔を知ってもらう
  • LINEなどで、その後もつながれる状態をつくる

そして、必要になったタイミングで思い出してもらう。

スクール経営では、

「今すぐ入会してくれる人」を集めるだけではなく、

「将来お客さんになる可能性がある人
=見込客」をどれだけ集められるか?

も、とても重要だと考えるようになりました。

今回は、そんなスクール経営における「見込客」について書いてみたいと思います。

そもそも「見込客」とは?

「見込客」という言葉を初めて聞く方もいるかもしれません。

難しく考える必要はありません。

僕は、

今すぐ商品を買うとは限らないけれど、将来自分たちの商品を買ってくれる可能性がある人

くらいに考えています。

スクール経営であれば、

  • イベントに参加してくれた人
  • 一度体験に来てくれた人
  • 公式LINEに登録してくれた人
  • 過去に問い合わせをしてくれた人

などが考えられます。

まだスクールの会員ではありません。

でも、少なくとも一度は自分たちの商品や活動に興味を持ってくれている。

つまり、

「今のお客さん」ではなくても、「将来のお客さん」になる可能性があります。

ここが今回の大きなポイントです。

以前の僕は「今すぐ客」ばかり追っていた

僕自身、以前はイベントを開催すると、

「この人たちをどうやってスクールにつなげよう?」

と必死になっていました。

イベントに参加してもらう。

スクールを紹介する。

体験を案内する。

入会してもらう。

できるだけ早く、この流れをつくりたかったんだと思います。

もちろん、イベントからすぐにスクール体験や入会につながるのであれば、それに越したことはありません。

でも、お客さんの立場で考えてみると、

全員が今すぐスクールを探しているわけではありません。

「今日はイベントが楽しそうだから参加した」

という人もいるでしょう。

「子どもに何か経験させてみたかった」

という人もいる。

「まだ習い事までは考えていない」

という家庭もあると思います。

こちらが、

「今入会してほしい!」

と思っていても、お客さんにとってはまだそのタイミングではない。

ここを無理やり動かそうとしても、なかなかうまくいきません。

だから今は、

お客さんが買うタイミングを、こちらの都合だけで決めない。

ということも大切だと思っています。

イベントの目的が「売る」から「接点をつくる」に変わった

こうした経験から、僕自身、イベントに対する考え方も変わりました。

以前は、

イベントを開催する。

参加者を集める。

スクール体験へ誘導する。

入会してもらう。

という、比較的短い期間で成果を見ようとしていました。

でも今は、

「まずは接点をつくる」

という役割も大きいと思っています。

例えば、幼児向けイベントに参加してもらう。

そこで子どもが楽しんでくれる。

保護者にも、

「こういうクラブがあるんだ。」

と知ってもらう。

コーチの顔も覚えてもらう。

そして、LINEに登録してもらう。

その日、スクールに入会しなくてもいい。

半年後かもしれない。

1年後かもしれない。

子どもが、

「サッカーをやってみたい!」

と言い始めたときに、

「そういえば、前に参加したスクールがあったな。」

と思い出してもらえれば、選択肢の一つになります。

実際に、僕たちのスクールではそれが起きています。

だから、

「イベントから何人入会したか?」だけでイベントの成果を判断しない。

という視点も必要だと思っています。

今日売上にならなかったとしても、将来のお客さんとの接点ができたかもしれないからです。

接点をつくったら「また連絡できる状態」をつくる

ただし、

「イベントに参加してもらいました!」

だけで終わってしまうと、その後の接点をつくるのは難しくなります。

だから僕たちは、基本的にLINEに登録してもらっています。

ここが重要で、

「一度会ったことがある」と「こちらからもう一度連絡できる」は違います。

100人参加するイベントを開催しても、誰とも連絡が取れなければ、次の商品を案内するときには再びゼロから集客しなければいけません。

一方で、100人とLINEなどでつながることができれば、

次のイベント。

スクール体験。

新しいクラス。

キャンプ。

こうした案内を、こちらから届けることができます。

だから、見込客を集めるのであれば、

「その後も接点を持てる状態をつくること」

まで考える必要があります。


※下にも記載していますが、LINEじゃなくてもOKです。メールアドレスでも電話番号でも、お客さんとつながれるものを持っておいてください。というところが本質です!

LINEだけに頼り切るのもリスクがある

僕たちは以前からLINEを使っているので、イベント参加者との接点づくりにはLINEを活用しています。

ただ、最近は、

「LINEだけでいいのかな?」

とも考えるようになりました。

LINEをブロックされたり、何らかの理由でつながりが切れてしまえば、その後こちらから連絡できなくなる可能性があります。

だから、

LINEだけではなく、

メールアドレス。

電話番号。

など、別の連絡手段も持っておく。

これは今後、僕たち自身もより整えていきたいところです。

大切なのは、

「LINE登録者を増やすこと」ではなく、「見込客と継続的につながれる状態をつくること」。

LINEは、そのための一つの手段に過ぎません。

見込客リストは「売り込むための名簿」ではない

では、LINE登録者が500人集まったら、

毎週、

「体験募集中です!」

「入会しませんか?」

「イベントやります!」

と送り続ければいいのか。

僕は、そうではないと思っています。

それでは、ただの売り込みになってしまいます。

大切なのは、

商品を売っていないときにも関係をつくっておくこと。

例えば、

子どもの成長について伝える。

スクールで大切にしている考え方を伝える。

お客さん自身がまだ気づいていない問題について伝える。

活動について知ってもらう。

こうした情報を普段から届けておく。

これまでの記事でも書いてきた「問題教育」です。

そうやって関係を続けている中で、

ある日、

「そろそろ子どもに何か習わせたいな。」

「サッカーを始めたいって言い始めたな。」

というタイミングが来る。

そこで、

「そういえば、あのスクールがあったな」

と思い出してもらう。

だから見込客を集めることと、見込客に売り込み続けることは違います。

見込客を集める。

継続的に接点を持つ。

価値ある情報を届ける。

必要になったタイミングで商品を提案する。

ここまでを一つの流れとして考えることが大切だと思っています。

体験して入会しなかった人も、そこで終わりではない

これは、体験に来てくれた方も同じです。

体験に来た。

でも入会しなかった。

以前なら、

「入会につながらなかった。」

で終わっていたかもしれません。

もちろん、

「なぜ入会につながらなかったのか?」

は考える必要があります。

こちらが商品の価値を十分に伝えられなかったのかもしれません。

体験自体に改善点があったのかもしれません。

そこは検証しなければいけません。

でも一方で、

まだ他のスクールと比較しているだけかもしれない。

今は家庭のタイミングが合わないのかもしれない。

曜日が合わなかっただけかもしれない。

つまり、

「入会しなかった=今後も絶対に買わない」

とは限りません。

だから、改善すべきところは改善する。

でも、そこで関係まで切らない。

その人も、将来お客さんになる可能性がある大切な見込客だと思っています。

会員100人のスクールが2つあったら、どちらが強い?

例えば、こんな2つのスクールがあったとします。

スクールA

会員:100人

継続的に連絡できる見込客:50人

一方で、

スクールB

会員:100人

継続的に連絡できる見込客:500人


僕だったら、

スクールB、めちゃくちゃいいじゃん。

と思います。笑

今の売上だけを見れば、同じ100人のスクールかもしれません。

でも、新しい商品を販売するときを考えてみてください。

新しいスクールを立ち上げる。

イベントを開催する。

キャンプを募集する。

既存クラスに空きが出る。

スクールAは、そのたびにゼロから人を集めなければいけません。

一方、スクールBにはすでに500人の見込客がいます。

しかも、普段からLINEなどで情報を届けているのであれば、

クラブのことも知っている。

考え方もある程度理解している。

過去にイベントへ参加してくれた人もいる。

完全に初めて接触するお客さんとは、スタート地点が違います。

だから僕は、

見込客のリストも、スクール経営における一つの「資産」

だと考えています。

「今の会員数」だけでは見えないものがある

スクール経営をしていると、どうしても会員数を見ます。

「今月は何人入会した?」

「何人退会した?」

「あと何人で定員?」

もちろん、ものすごく大切な数字です。

でも、それだけでは見えないものがあります。

例えば、

  • 今月、新しく何人と接点をつくったのか?
  • イベント参加者のうち、何人とその後もつながっているのか?
  • LINE登録者は増えているのか?
  • 過去の体験者と、今も接点を持てているのか?

こうした数字も、将来の売上を考えるうえでは重要です。

今月の会員数には反映されていなくても、その人たちの中から半年後、1年後のお客さんが生まれるかもしれません。

実際に僕たちのスクールでも、

イベントから1年ほど経って体験に来てくれる人がいます。

この経験があるからこそ、

「今すぐ入会しなかったから意味がなかった。」

とは思わなくなりました。

「今すぐ客」だけを追わない

スクール経営をしている以上、

「今月あと5人増やしたい。」

「このクラスを満員にしたい。」

という目標は必要です。

僕自身もそうです。

でも、その数字だけを追っていると、

今すぐ買ってくれる人しか見えなくなります。

今日イベントに来てくれた子が、来月スクールに入るとは限りません。

半年後かもしれない。

1年後かもしれない。

もしかしたら、兄弟が入会するかもしれません。

だからこそ、

まず接点をつくる。

クラブを知ってもらう。

顔を覚えてもらう。

その後も連絡できる状態をつくる。

普段から価値ある情報を届ける。

そして、お客さんの中で必要性が高まったタイミングで商品を提案する。

「今すぐ何人入会したか?」だけではなく、「将来のお客さん候補と何人つながっているか?」も見る。

僕は、この視点を持つようになってから、イベントや集客に対する考え方がかなり変わりました。

もし今、

イベントを開催しても、その場でスクール体験につながらなかったら「成果なし」と考えている。

広告を出すときも、体験申込数だけを見ている。

そもそもスクールにつながるイベントはあまり開催していない。

そんな状態であれば、

一度、

「自分たちは、将来のお客さんになる可能性がある人をどれくらい集められているだろう?」

と考えてみてください。

今すぐ売上にならなくても、その接点が1年後の入会につながるかもしれません。


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この記事を書いた人

サッカー全国大会出場経験を持つ元アスリート。

総合型地域スポーツクラブ「インボルブ花巻」代表。

元団体職員から独立し、地方都市でゼロからスポーツクラブを立ち上げる。
子ども向けの運動教室やサッカースクールを中心に、地域に根ざしたスポーツ活動を展開。

最初の会員は2人からスタート。

試行錯誤を重ねながら教室を成長させ、現在では約100名以上が在籍し、年間延べ1,000人以上にスポーツの楽しさを届けている。

現場での経験をもとに、
「スポーツで食べていく仕組みづくり」をテーマに情報発信を行い、元アスリートのセカンドキャリアやスポーツ起業についてのサポートを行っている。