from 泉山将馬
「やばい、集客しないと。」
スクール経営をしていると、一度はこんな経験があるのではないでしょうか。
僕自身もあります。
年度が変わるタイミングで会員が一気に減ったり、予想していなかった退会が続いたり。
会員数を見て、
「ちょっとまずいな……。」
となってから、新規入会キャンペーンを始める。
急いでSNSを更新する。
チラシをつくる。
体験会を企画する。
以前の僕も、そんな動き方をしていたことがありました。
もちろん、それで会員が増えることもあります。
でも、しばらくするとまた退会者が出る。
そして、
「また集客しないと。」
となる。
これを繰り返していると、スクール経営者は毎月の会員数に振り回されることになります。
では、
集客が安定するスクールと、毎月集客に焦るスクールでは何が違うのでしょうか?
僕は、特別な集客方法を知っているかどうかだけではないと思っています。
大きな違いは、
「人が足りなくなってから集客するのか、人が足りているときから集客しているのか」
です。
今回は、スクール経営の集客を安定させるために大切だと感じていることを書いてみます。
集客が安定しないスクールは「必要になってから」動く
集客が安定しないときは、こんな流れになりがちです。
会員が減る
↓
焦って募集する
↓
SNSやチラシ、キャンペーンを始める
↓
体験者が来る
↓
何人か入会する
↓
安心して集客を止める
↓
また会員が減る
そして、また集客を始める。
これだと、毎回ゼロからお客さんを探さなければいけません。
しかも、会員が減ってから動いているので、
「あと5人入ってほしい。」
「今月中に何とかしたい。」
と、どうしても焦ります。
この状態になると、集客そのものが苦しくなります。
僕自身も以前は、
「会員募集=人が足りなくなったときにやるもの」
という感覚が強かったように思います。
でも今は、そうではありません。
集客は、会員が足りなくなったときだけやるものではない。
普段から続けておくもの。
この考え方に変わりました。
集客が安定するスクールは「募集していないとき」も動いている
現在、僕たちのスクールでは、年間を通して何かしらの集客活動をしています。
例えば、
- SNSを定期的に更新する
- LINEで継続的に情報を届ける
- 3ヶ月に1回程度、新規会員獲得のキャンペーンを行う
- さまざまな切り口で認知広告を出す
- 数ヶ月に1回、単発イベントを開催する
もちろん、すべてを毎日やっているわけではありません。
スクールの状況によっても変えています。
会員数に余裕があるクラス。
もう少し会員を増やしたいクラス。
定員に達しているクラス。
それぞれ同じ方法を行う必要はありません。
でも、
「定員に近いから何もしなくていい」
とは考えないようにしています。
今すぐ体験者を増やす必要がなくても、スクールを知ってもらうことはできる。
イベントで新しい親子と接点をつくることもできる。
SNSで考え方を伝えることもできる。
見込客を増やしておくこともできます。
こうした活動は、今日の入会者を増やすためだけにやっているわけではありません。
数ヶ月後、1年後のお客さんをつくるためでもあります。
満員になったら集客を止めていいのか?
例えば、定員10名のスクールが10名になったとします。
「満員になった!集客成功!」
もちろん嬉しいですよね。
僕も嬉しいです。笑
でも、ここで集客を完全に止めてしまったらどうでしょうか。
翌月、2人が退会した。
すると8名になります。
そこで、
「2人募集しなきゃ!」
と、また集客を始める。
これでは結局、退会者が出るたびに集客しなければいけません。
だから僕は、
”満員になってからが、本当の集客”
だと思っています。
満員になっても、見込客との接点をつくり続ける。
そして、
キャンセル待ちをつくる。
ここまでいけば、かなり経営は安定します。
人気のラーメン屋は「満席」で終わらない
僕の中では、人気のラーメン屋をイメージすると分かりやすいです。
店内は満席。
でも、そこで終わりではありません。
店の外には、
「次に入りたい人」が並んでいます。
一人のお客さんが食べ終わって店を出れば、次のお客さんが入ってくる。
スクールも、これに近いと思っています。
例えば、
定員10名・会員10名・キャンセル待ち0名
のスクールと、
定員10名・会員10名・キャンセル待ち3名
のスクール。
どちらも今の会員数だけを見れば10名です。
でも、経営の安定性はまったく違います。
後者なら退会者が出ても、すでに待ってくれている人へ案内できます。
逆に前者は、一人退会するたびに、
「新しい人を探さないと。」
となります。
だから、
満員=集客終了ではありません。
満員になったら、次はキャンセル待ちをつくる。
そのためにも、集客活動そのものは止めないことが大切だと思っています。
見込客がいれば、毎回ゼロから集客しなくていい
前回の記事でも「見込客」について書きました。
見込客とは、
今すぐ商品を買うとは限らないけれど、将来自分たちの商品を買ってくれる可能性がある人
です。
例えば、
- イベントに参加してくれた人
- 公式LINEに登録してくれた人
- 一度体験に来てくれた人
- 過去に問い合わせをしてくれた人
こうした人たちと普段から接点を持っていれば、募集するときのスタート地点が変わります。
新しいクラスをつくる。
空き枠が出る。
新しいイベントを開催する。
そのたびに、
「誰か来てください!」
とゼロから集める必要がありません。
すでに自分たちを知ってくれている人に案内できます。
さらに、LINEやSNSなどを通じて普段から問題教育をしていれば、スクールの考え方や必要性も少しずつ理解してもらえます。
だからこそ、
集客が必要になった瞬間だけお客さんを探すのではなく、普段から見込客を増やしておく。
これが集客を安定させるうえで重要だと考えています。
「募集するときしか案内しない」から抜け出す
スクール経営の集客が安定しない原因は、一つではありません。
僕がよく感じるのは、
- 募集するときしか情報を発信しない
- そもそも見込客が少ない
- 認知から体験、入会までの導線がない
- 無料のSNSだけで何とかしようとする
- 有料広告を活用していない
といったことです。
特に、
「募集するときだけ集客する」
という状態は変えた方がいいと思っています。
例えば、新年度に10人集めたいから、2月になって突然Instagramを頑張り始める。
これでは遅い場合があります。
その10人と数ヶ月前から接点をつくっていたらどうでしょうか。
SNSを見てくれている。
イベントに参加したことがある。
LINEにも登録している。
スクールの考え方もある程度知っている。
そんな状態で、
「新年度の体験募集を始めます。」
と案内する。
同じ「体験募集」でも、まったく意味が違います。
募集を始めてからお客さんを探すのではなく、募集する前からお客さん候補とつながっておく。
これが大切です。
ただし「仕組みをつくれば必ず集まる」わけではない
ここは勘違いしてはいけないところです。
SNSを更新する。
広告を出す。
LINEをつくる。
イベントを開催する。
集客導線を整える。
これらを全部やれば、どんなスクールでも必ず集客が安定する。
僕は、そうは思っていません。
実際、僕たちが運営しているスクールでも集客の難易度は違います。
例えば、僕が運営しているあるスクールの場合。
「サッカーをやっている子ども」を対象にしています。
その場合、そもそも最初から見込客になり得る人の数が限られています。
みたいに、どんなお客さんを相手にしているか?
でも状況は変わってきます。
さらにスクール経営は、
- 少子化
- 商圏の人口
- 開催するエリア
- 競合スクールの存在
- 商品の差別化
- ターゲットとなる人の数
- 社会情勢
などの影響も受けます。
極端な話、対象となる人がほとんどいない地域で、どれだけ素晴らしい集客導線をつくっても限界があります。
だから集客がうまくいかないときに、
「もっとInstagramを更新しよう。」
だけで終わらせてはいけません。
そもそも、この商品を欲しい人はどれくらいいるのか。
開催場所は適切なのか。
他との違いは伝わっているのか。
商品そのものに魅力はあるのか。
こうした部分まで見直す必要があります。
集客は「宣伝方法」だけの問題ではないということです。
集客が安定している状態とは?
では、僕が考える「集客が安定している状態」とは何なのか。
単純に、
「今、満員だから安心」
ではありません。
例えば、
毎月新しい見込客が増えている。
定期的に体験申込が入っている。
LINEなどで見込客とつながっている。
認知から体験、入会までの導線がある。
そして満員のクラスにはキャンセル待ちがいる。
こうした状態です。
つまり、
「退会者が出てから集客を始めなくてもいい状態」
をつくれているかどうか。
ここが一つの基準になると思っています。
集客は「必要になってから」では遅い
スクール経営をしていれば、退会者は必ず出ます。
進級。
引っ越し。
家庭の事情。
他の習い事との兼ね合い。
どれだけ良いスクールをつくっても、退会を完全にゼロにすることは難しいでしょう。
(退会者を減らす取り組みも必要ですが、ここでは割愛します。笑)
だからこそ、
退会者が出ないことを願うのではなく、退会者が出ても困らない状態をつくっておく。
そのために、
普段から認知を広げる。
見込客を集める。
関係をつくる。
価値を伝える。
定期的に直接会える機会をつくる。
そして、満員になっても集客を止めず、キャンセル待ちをつくる。
集客が安定するスクールと、毎月集客に焦るスクール。
その違いは、
「人が足りなくなってから集客するのか、人が足りなくなる前から集客しているのか」。
僕はここが大きいと思っています。
「退会者が出た。やばい、集客しないと。」
ではなく、
「退会者が出ても焦らなくていい状態を、普段からつくっておく」。
集客を一時的なキャンペーンではなく、スクール経営の仕組みの一つとして考える。
まずは、あなたのスクールが
「人が減ってから集客する状態」になっていないか?
一度振り返ってみてください。
そして、できるところから一つずつ、見込客を集め、継続的に接点を持てる仕組みをつくってみてください。
スクール経営は、現場で子どもたちに良い指導を届け続けるためにも、安定した経営基盤が欠かせません。
皆さんのスクールが、毎月の集客に焦ることなく、長く地域に必要とされるスクールになっていくことを応援しています!
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