from 泉山 将馬
スクールを立ち上げて、会員が増えて、売上が上がっていく。
僕自身、スクール経営を始めた頃は、それだけで嬉しかったです。
「もっと会員を増やしたい。」
「もっとスクールを大きくしたい。」
そんなことを考えていました。
もちろん、今でもスクールを成長させたいという気持ちはあります。
でも、経営を続けていく中で、少しずつ考えるようになったことがあります。
それが、
「このスクールを5年、10年、20年と続けていくためには、どんな経営をしなければいけないんだろう?」
ということです。
今、会員が集まっている。
今、売上がある。
今、経営できている。
だからといって、10年後も同じ状態が続くとは限りません。
だから僕は今、本業であるスクールだけではなく、「第二の収益源」をつくることが、スクールを長く続けるためにも重要だと考えています。
今回は「もっと売上を増やしましょう」という話ではありません。
むしろ、
今あるスクールを長く守っていくために、なぜスクール以外の収益源が必要なのか?
という話をしていきます。
スクールを始めることより「続けること」の方が難しい
スクールを立ち上げるだけであれば、極端な話、明日からでもできます。
会場を借りる。
時間を決める。
参加者を募集する。
そして、指導する。
もちろん集客などの難しさはありますが、「始める」ということだけを考えれば、そこまで難しいことではないかもしれません。
でも、
それを5年、10年、20年続ける。
となると話は変わります。
例えば、コロナ禍のようなパンデミックがもう一度起きるかもしれません。
僕自身は、コロナ禍によってスクールの売上が一気に止まるという経験をしたわけではありません。
でも、スポーツ事業について学ぶ中で、実際に活動できなくなり、収入が止まってしまった事業者がいたという話も聞きました。
そして、これからは少子化の影響もあります。
地域によっては、そもそも子どもの数そのものが減っていきます。
今100人いる会員が、5年後も100人いる保証はありません。
さらに、外部環境だけの問題でもありません。
自分自身が、今と同じように働き続けられる保証もありません。
だから、
「今、スクールがうまくいっているから大丈夫。」
ではなく、
何かが起きても続けられる経営になっているか?
を考える必要があると思っています。
僕が怖いのは「自分が動けなくなったとき」
これは、僕自身もまだ解決できている問題ではありません。
今の僕の働き方では、僕自身が現場に立っている部分がまだまだ多くあります。
僕が指導する。
僕が営業する。
僕が発信する。
僕が動くことで売上が生まれている部分も多い。
だから、
「もし、自分が動けなくなったら?」
と考えると、怖さがあります。
もちろん、自分一人だけならまだ何とかなるかもしれません。
でも、僕には家族がいます。
自分が動けなくなったことで収入が止まり、家族を守れなくなる。
経営者として考えると、僕はそこが怖いです。
さらに今後、スタッフを雇っていけば、守らなければいけないものはもっと増えます。
「今月、会員が減ったので給料を払えません。」
なんてことはできません。
だからこそ、
売上が立っている状態をつくるだけではなく、何かがあっても耐えられる経営構造をつくる。
そこまで考える必要があると思っています。
「スクールを増やせばいい」では解決しない
では、もっと売上を増やすために、
「スクールを増やそう!」
と考えたとします。
1クラス増やす。
会員を20人増やす。
また1クラス増やす。
もちろん、それも一つの方法です。
僕自身もスクールを運営しているので、会員を増やすことは重要だと思っています。
でも、
スクール数を増やし続ければ、経営が安定するのか?
というと、僕はそうではないと思っています。
スクールを増やせば、会場も必要になります。
指導者も必要になります。
自分で指導するのであれば、自分の稼働時間も増えます。
そして売上を維持するために、常に一定数の会員を集め続けなければいけません。
売上を増やすために人数を増やす。
人数を増やすためにクラスを増やす。
クラスを増やしたから、さらに働く。
これを繰り返していると、
売上は増えているのに、なぜか忙しくて利益が残らない。
という状態になる可能性もあります。
いわゆる薄利多売です。
だから、
「売上が足りない=スクール数を増やす」
だけではなく、別の選択肢を持っておくことが大切だと思っています。
第二の収益源は「売上」よりも「利益」を見る
ここで大切なのが、
第二の収益源なら何でもいいわけではない
ということです。
例えば、
100万円売り上げても、経費が90万円かかっていたら10万円しか残りません。
一方で、50万円の売上でも、経費が10万円なら40万円残ります。
売上だけを見れば前者の方が大きい。
でも、経営に残るお金は後者の方が大きい。
だから第二の収益源を考えるときも、
「いくら売れるのか?」だけではなく、「いくら利益が残るのか?」
まで考える必要があります。
僕自身も、ここは以前より意識するようになりました。
スクールの会員数を増やすことだけを考えるのではなく、
利益が残る商品をどうつくるか。
ここを見るようになっています。
利益が残れば、本業のスクールに再投資できる
なぜ、利益を残す必要があるのか。
もちろん、自分の生活のためでもあります。
でも、それだけではありません。
利益が残れば、
広告費に使うことができます。
新しいスポーツ用具を購入することもできます。
スタッフを雇うための原資にもできます。
新しい商品をつくるために投資することもできます。
つまり、
第二の収益源から生まれた利益を、本業であるスクールへ再投資できる。
ということです。
例えば、新しい会員を集めたい。
でも、
「広告費がもったいないから出せない。」
という状態と、
「ここには5万円使ってみよう。」
と判断できる状態。
どちらの方が、次の一手を打ちやすいでしょうか。
スタッフを雇う場合も同じです。
毎月のスクール会費だけを見ながら、
「来月会員が減ったらどうしよう……。」
と考えている状態では、なかなか雇用には踏み切れません。
でも、別の事業から安定した収益があれば、判断はしやすくなります。
第二の収益源は、
本業とは別にお金を稼ぐためだけのものではなく、本業をさらに良くするための原資にもなる。
僕は、ここも大きな意味だと思っています。
僕の場合、その一つが「保育園事業」だった
僕の場合、第二の収益源として大きな役割を持っているのが保育園事業です。
現在は、保育園や幼稚園などを運営している法人さんと契約して、子どもたちへの運動指導を行っています。
保育園事業の具体的なメリットについては、別の記事でも詳しく書いているので、今回は割愛します。
今回お伝えしたいのは、
保育園事業単体でいくら売り上げるか?
ではありません。
僕にとって重要なのは、
スクールを含めた事業全体の中で、保育園事業がどんな役割を担っているのか?
ということです。
スクールには会員の入会・退会があります。
一方で、保育園事業は基本的に法人との年間契約です。
この二つの収益があることで、
「スクールの会員数だけを見続ける経営」から少し離れることができます。
そして、保育園事業から利益が残れば、そのお金を広告や用具、今後の雇用などに使うこともできます。
僕にとって保育園事業は、
「保育園で運動指導をして売上をつくる事業」
というだけではありません。
本業であるスクールを長く続けるための事業でもあります。
もし保育園事業がなかったら?
逆に考えてみます。
もし今、保育園事業からの売上がすべてなくなったとしたら。
おそらく僕は、かなり焦ると思います。
スクールの会員数をもっと増やさないと。
クラスを増やした方がいいのか。
新しいスクールをつくるべきか。
と考えるかもしれません。
でも、それだけでは結局、
「人数を増やして売上をつくる」
という経営に戻ってしまいます。
僕は、それだけにはしたくありません。
スクール数を増やせばいいという問題でもない。
会員数をひたすら増やせばいいという問題でもない。
だからこそ、
利益の残る商品をつくる。
高単価の商品を設計する。
法人と契約する。
自分の経験や知識を別の商品に変える。
そうやって、売上が生まれる場所そのものを増やしていく必要があると思っています。
保育園事業でなければいけないわけではない
ここまで保育園事業について書いてきましたが、
すべてのスクール経営者が保育園事業をやるべきだ
とは思っていません。
その人が持っている経験。
地域。
競技。
既存のお客さん。
事業モデル。
それによって、最適な第二の収益源は変わります。
例えば、
スポンサー収入かもしれません。
企業とのタイアップかもしれません。
イベントかもしれません。
研修や講師業かもしれません。
高額商品をつくる方法もあります。
実は僕自身、今始めているコンサル事業も、ある意味ではリスクヘッジの一つだと考えています。
スクール事業。
保育園事業。
コンサル事業。
それぞれ、お客さんも違えば、売上が生まれる仕組みも違います。
一つの事業が落ち込んだときに、すべての売上が同時にゼロになる状態を少しずつ変えていく。
これは、事業を長く続けていくうえで大切なことだと思っています。
その中でもスクール経営者であれば、
今持っている指導経験を活かせる。
平日の午前中を活用できる。
法人と継続的な契約をつくれる。
という意味で、保育園事業は比較的考えやすい選択肢の一つだと思っています。
第二の収益源は「本業を守るため」にある
第二の収益源というと、
「もっと稼ぎたい人がつくるもの。」
というイメージを持つかもしれません。
でも、僕は少し違うと思っています。
僕が保育園事業を始めたのは、スクールを辞めたいからではありません。
むしろ逆です。
僕はスクールを長く続けたいから、スクール以外の収益源をつくっています。
何かあっても事業を続けられる。
スタッフを雇える。
必要な広告費を使える。
子どもたちのために必要な用具を買える。
新しいことにも挑戦できる。
そして、家族の生活も守ることができる。
そのためには、
「今月いくら売り上げたか?」だけではなく、「この事業を長く続けられる経営になっているか?」
を見る必要があります。
会員数を増やすことも大切です。
スクールを大きくすることも大切です。
でも、一度その外側にも目を向けてみる。
「もしスクール以外に、利益が残る収益の柱がもう一本あったら?」
と考えてみてください。
その一本が、結果的に今あるスクールを守ることにつながるかもしれません。
僕にとって、その一つが保育園事業でした。
あなたにとっての「第二の収益源」は何なのか。
スクールを5年、10年、その先まで続けていくためにも、一度考えてみてもいいのではないでしょうか。
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「指導を続ける」だけではなく、「経営としてスクールを続けていきたい」
という方は、ぜひ読んでみてください。
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